しょうゆのはなし・あれこれ
しょうゆは、色と香りと味で”おいしさ”を引き立てる調味料の王様であり、和風料理はもちろん、中華料理や洋風料理にも幅広く使われ、現在では世界の調味料といわれています。
良いしょうゆとは色・香り・味の調和のとれたもので、色は濁りのない赤みがかった明るい透明色、そして食欲をそそるような香り・・・・・・味は、うま味とから味が充分調和した柔かい味覚のものをいいます。
しょうゆの”うま味”の素は組み重なった多数のアミノ酸から出来ています。アミノ酸の他にはブドウ糖、麦芽糖、酸類、それに約300種類の香り成分が含まれています。
しょうゆのはなし・あれこれ
しょうゆは微生物の力を借りてつくる醸造食品ですので、微生物が働きやすいように湿度等をコントロールしながらゆっくり発酵させる製法に”うまさ”の秘密が隠されているともいわれています。ちなみに、しょうゆと同じように発酵させて作りだす食品の代表的なものにお酒があります。おいしいワインは最低3年、ブランデーやウィスキーなら5年〜20年の時間をかけてつくるのです。
しょうゆには、「こいくちしょうゆ」・「うすくちしょうゆ」・「たまりしょうゆ」・「しろしょうゆ」・「さいしこみしょうゆ」の5種類があります。
関東地方を中心に、全国的に製造されている最もポピュラーなしょうゆです。色は濃い褐色で、いろいろな料理に幅広く使われています。
主に関西地方で煮物などに使われてきたしょうゆです。つくり方はこいくちしょうゆと同じですが、各工程で色が付かないように様々な工夫が凝らされています。色はうすめですが塩分は少々高めです。
東海地方で作られている、主に大豆を原料にしたしょうゆです。正式にはたまりしょうゆ、一般的にはたまりと呼ばれ、この地方ならではの調味料として人気を集めています。つやのある濃い色と贅沢なうま味が特徴で、大豆たんぱくの優れた点を存分に引き出しています。
たまりしょうゆと並んで、愛知県でつくられているしょうゆです。色は無色に近いやや赤みをおびた黄色。独特の香りと、ほんのりした甘味があり、高級品のイメージがあります。茶碗蒸しなど色をつけたくない料理に大変重宝します。
山口県柳井地方が本場のしょうゆです。原料はこいくちしょうゆと同じですが、仕込みの際塩水の代わりにしょうゆを使います。別名、甘露しょうゆとも呼ばれています。